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ステージング2026-04-0124 min read

バーチャルステージング(バーチャルホームステージング)とは?費用相場・メリット・やり方を解説

バーチャルステージングバーチャルホームステージングAI不動産テック

この記事のポイント

  • バーチャルステージング(バーチャルホームステージング)とは、空室や居住中の物件写真にCGやAIで家具・インテリアを合成し、入居後の暮らしをイメージしてもらう手法。2つの呼び方は同じものを指す
  • 費用の目安は、実物のホームステージングが1物件あたり数十万円規模、プロのCG制作が1枚数千円〜数万円、AI自動生成が1枚数十円〜数百円。家具の搬入・撤去がないぶん納期も短い
  • 不動産広告に使うときは「CGである旨」の明示が業界ルールで求められる。注記を入れ、広さ・構造・設備を変える加工をしなければ、SUUMO・HOME'Sなどにも掲載できる

バーチャルステージング(バーチャルホームステージング)とは?

バーチャルステージングとは、空室の物件写真にCG(コンピュータグラフィックス)やAIで家具やインテリアを配置し、入居後の生活イメージを伝える手法です。バーチャルホームステージングとも呼ばれ、どちらも同じものを指します。

実物の家具を部屋に運び込んで演出する「ホームステージング」を、写真の上だけで行うものと考えるとわかりやすいでしょう。家具の搬入・撤去がいらないため、実物のホームステージングより費用と日数を大きく抑えられます。

以下は実際にAIで家具を配置した例です。空室の写真が、家具付きの写真に変わります。

Beforeモダンスタイルでのバーチャルステージング例(ルームAIで生成) - 施工前の空室写真
Afterモダンスタイルでのバーチャルステージング例(ルームAIで生成) - AI家具配置後
モダンスタイルでのバーチャルステージング例(ルームAIで生成)

呼び方の違いは?

呼び方は会社やサービスによってまちまちですが、指しているものは同じです。

呼び方よく使われる場面
バーチャルステージング英語の "virtual staging" をそのまま訳した呼び方。もっとも一般的
バーチャルホームステージング「ホームステージング」のバーチャル版であることを強調した呼び方
CG家具配置・CGステージングCGクリエイターが制作するサービスでよく使われる
AIステージング・デジタルステージングAIが自動で家具を配置するサービスでよく使われる

どんな場面で使われる?

  • 賃貸の空室募集:SUUMO・HOME'Sなどのポータルサイトに載せる写真を、家具付きの写真にする
  • 売買物件の販売:購入検討者に、広さや家具の置き方をイメージしてもらう
  • 居住中物件の販売:「家具消し」で生活感のある写真を整え、退去前から募集を始める
  • リノベーション提案:工事後の部屋のイメージを見せる(リノベーション後のイメージをAIで作る方法)

実物のホームステージングとは何が違う?

最大の違いは「実物の家具を使うかどうか」です。実物のホームステージングは家具を手配して部屋に置き、撮影や内見に使います。バーチャルステージングは撮影済みの写真に家具を合成するため、現地での作業がありません。

項目実物のホームステージングバーチャルステージング
やること家具・小物を部屋に搬入して演出写真にCG・AIで家具を合成
費用1物件あたり数十万円規模1枚数十円〜数万円(方式による)
維持費家具のレンタル費が月ごとにかかるかからない
準備期間家具の手配・搬入で日数がかかるAIなら数分、CG制作なら数日
現地作業搬入・撤去が必要不要
スタイル変更家具を入れ替える必要がある何パターンでも作り直せる
内見時家具がある状態で見てもらえる家具は無い(写真と実物に差が出る)
向いている物件高額の売買物件・モデルルーム賃貸を含む幅広い物件・居住中物件

実物とバーチャルのどちらが向いているかは、物件の価格帯や内見の多さで変わります。両者の詳しい比較はリアルステージングとバーチャルステージングの比較で解説しています。

バーチャルステージングにはどんな種類がある?

バーチャルステージングは、作り方によって大きく3つに分かれます。

AI自動生成型

写真をアップロードすると、AIが部屋の構造(床・壁・窓)を認識して家具を自動で配置します。1枚あたり数十円〜数百円・数十秒〜数分で完成し、気に入らなければ何度でも作り直せるのが特徴です。細かな家具の指定はCG制作型ほど自由ではありませんが、物件数が多い賃貸でも全室に使えるコストに収まります。

同じ空室写真でも、スタイルを変えるだけで印象の異なる画像を作れます。

Before北欧(スカンジナビアン)スタイル - 施工前の空室写真
After北欧(スカンジナビアン)スタイル - AI家具配置後
北欧(スカンジナビアン)スタイル
Before和モダンスタイル - 施工前の空室写真
After和モダンスタイル - AI家具配置後
和モダンスタイル

CG制作型(プロが手作業で作成)

CGクリエイターやインテリアコーディネーターが、1枚ずつ家具を配置して仕上げます。家具の指定や細部の調整に応えやすく仕上がりも安定しますが、1枚あたり数千円〜数万円・数営業日かかります。AI型との違いはAI vs 手動CG|バーチャルステージングはどちらを選ぶべき?で詳しく解説しています。

パノラマVR型

360度パノラマ写真にCG家具を配置し、オンライン内見の中で家具付きの部屋を見せる方式です。部屋を見渡せる反面、パノラマ撮影の機材や専用サービスが必要になります。

各タイプの代表的なサービスはバーチャルホームステージング全サービス比較マップにまとめています。

バーチャルステージングの費用・料金相場は?

各社が公開している料金をもとにした目安は次のとおりです(2026年10月時点で各社の公式サイトを確認)。

種類費用の目安納期の目安公開されている料金の例
実物のホームステージング1物件あたり数十万円規模家具の手配・搬入に日数がかかる「平均20万円」(ピーヴィー株式会社)/家具を購入すると数十万円、レンタルなら月3〜5万円(スペースリー)
CG制作型1枚数千円〜数万円数営業日静止画3,000円〜・コーディネーター監修15,000円〜/1シーン(スペースリー)/1画像10,000円〜・CG 45,000円〜(ピーヴィー株式会社)
AI自動生成型1枚数十円〜数百円数十秒〜数分ルームAIは月額9,800円(100枚)〜で1枚あたり約60〜98円

AI型は月額制が多く、月の生成枚数で1枚あたりの単価が決まります。ルームAIの場合、月額9,800円のプランで100枚(1枚あたり98円)、月額29,800円のプランで500枚(1枚あたり約60円)です。

バーチャルステージングのメリットは?

  • 費用が安い — 実物のホームステージングが1物件あたり数十万円規模なのに対し、AI型なら1枚数十円〜数百円です。
  • 納期が短い — 家具の搬入・撤去がなく、AI型なら写真をアップロードして数十秒〜数分で完成します。
  • 反響が増えやすい — 家具のある写真は生活イメージが伝わりやすく、問い合わせが増えた検証結果があります(後述)。
  • 成約までの期間を縮めやすい — 米国の調査では、ステージングで掲載日数が短くなったと答えたエージェントが約半数にのぼります(後述)。
  • 他の物件と差をつけられる — 空室写真が並ぶポータルサイトの一覧で目に留まりやすくなります。
  • 居住中・やり直しにも強い — 家具消しで生活感のある部屋も整えられ、ターゲットに合わせたスタイル違いを何度でも作れます。

どれくらい効果がある?

効果について一次情報で確認できる数字は次のとおりです。

  • 反響率が約2.1倍:LIFULL HOME'S が東京都内の売買物件掲載店舗を対象に検証したところ、ホームステージングを行った物件は同一店舗内の比較で反響率が114%増(214%=約2.1倍)、同一エリア内の比較では15%増でした(出典: LIFULL HOME'S Business)。記事内でも、反響率の改善を保証するデータではないと断っています。
  • 掲載日数の短縮:全米不動産協会(NAR)の調査『Profile of Home Staging』では、売り手側エージェントの約半数が、ステージングによって市場での掲載日数が短くなったと回答しています(出典: NAR)。
  • 導入企業の事例:賃貸を扱うエンドスケープ株式会社では、AIでのバーチャルステージングに切り替えた後、掲載物件の反響数が前年度比で約1.4倍になりました(同社調べ。導入事例)。

効果は物件の条件や掲載媒体で変わります。数字の詳細と出典はバーチャルステージングの導入効果をデータで解説にまとめています。

バーチャルステージングのデメリットは?

メリットの一方で、次の点は事前に知っておく必要があります。

  • 内見時に「写真と違う」と感じられることがある — 実際の部屋に家具はありません。写真に注記を入れ、内見前に「家具はイメージです」と伝えておくと、ギャップによる失望を防げます。
  • 広告に使うにはCG注記が必要 — 注記を入れずに掲載すると、業界ルールやポータルサイトの規約に反するおそれがあります(次の章で解説)。
  • 家具で隠れていた部分はAIが推測で描く — 家具消しでは、もともと家具の裏にあった壁・床・コンセントなどをAIが推測して描き起こします。設備の位置は元写真や現地で確認し、家具消し画像を設備の資料として使わないようにしましょう。
  • AI型は仕上がりにばらつきがある — 家具の大きさや向きが部屋に合わないことがあります。何度でも作り直せるサービスを選び、納得できる1枚を選んで使うのが基本です。
  • 実物の家具の質感までは伝わらない — 高額物件で内見時の体験まで演出したい場合は、実物のホームステージングのほうが向いています。

広告に使うときのルールは?CG注記が必要

バーチャルステージングの画像は、ルールを守れば不動産広告やポータルサイトに掲載できます。押さえるべき点は2つです。

「CGである旨」を明示する

不動産広告の業界ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第9条第23号は、建物のコンピュータグラフィックスは「その旨を明示して用い」ることを求めています(出典: 不動産公正取引協議会連合会)。バーチャルステージングの画像には、「CGによる家具配置イメージです。家具は付属しません」のような注記を、画像内とポータルサイトの写真コメント欄の両方に入れるのが安全です。

ルームAIでは、生成した画像をダウンロードするときに、この注記を画像内に入れられます。注記の文言や入れ方はCG注記(CGイメージ表記)の入れ方ガイドで解説しています。

広さ・構造・設備を変えない

同じ規約の第23条は、写真やコンピュータグラフィックスで物件の規模・形状・構造などを事実と違って見せたり、実際より良く見せたりする表示を禁じています(出典: 不動産公正取引協議会連合会)。家具を置くのはよくても、窓を増やす・壁や床の色を変える・部屋を広く見せるといった加工は、注記があっても避けましょう。

バーチャルステージングのやり方は?

AI型のサービスを使う場合、流れは次の4ステップです。

  1. 空室の写真を撮る — 明るく、部屋の隅が入るように広角で撮ると、家具を自然に配置しやすくなります。撮り方は物件写真の撮り方完全ガイドを参考にしてください。
  2. 写真をアップロードし、部屋タイプとスタイルを選ぶ — リビング・寝室などの部屋タイプと、モダン・北欧などのインテリアスタイルを選びます。ターゲットに合うスタイルの選び方はステージングの家具スタイルの選び方で解説しています。
  3. 生成された画像を確認する — 家具の大きさや置き方が部屋に合っているか、窓や設備が元の写真と変わっていないかを確認します。気に入らなければ作り直します。
  4. CG注記を入れて掲載する — 画像内とポータルサイトのコメント欄に注記を入れて掲載します。

ルームAIなら、写真をアップロードして部屋タイプとスタイルを選ぶだけで、約30秒で家具付きの写真ができあがります。無料で6枚まで試せます。

居住中の物件にも使える|「家具消し」機能

バーチャルステージングは空室物件だけのものではありません。**家具消し(デジタル消去)**を使えば、居住中の部屋から家具や生活用品を消し、そこに新しいインテリアを配置できます。

Before家具消しの例(ルームAIで生成) - 施工前の空室写真
After家具消しの例(ルームAIで生成) - AI家具配置後
家具消しの例(ルームAIで生成)
  • 売却物件:居住中のまま、販売用の写真を用意する
  • 退去前の掲載:退去を待たずにポータルサイトへの掲載を始める
  • 生活感の排除:入居者のプライバシーに配慮しつつ、部屋の広さを伝える

手順や注意点は居住中物件の家具消し・入れ替えをAIで実現で詳しく解説しています。

導入のポイントは?

どんな物件から使うとよい?

バーチャルステージングは、特に次のような物件で効果を発揮します。

  • 空室期間が長くなっている物件
  • ファミリー向けの広めの間取り(家具の置き方がイメージしにくい)
  • リノベーション済みで設備は新しいが、空室写真だけでは魅力が伝わりにくい物件

空室対策全体の中での位置づけは空室対策の決定版を参照してください。

サービスはどう選ぶ?

物件数・予算・求める仕上がりで選びます。物件数が多く1枚あたりのコストを抑えたいならAI型、家具の指定や細部まで作り込みたい少数の物件ならCG制作型、オンライン内見まで含めて見せたいならパノラマVR型が向いています。

まとめ

バーチャルステージング(バーチャルホームステージング)は、写真の上で家具を配置することで、実物のホームステージングより低コスト・短納期で生活イメージを伝えられる手法です。広告に使うときはCGである旨を明示し、広さや設備を変える加工をしないことが前提になります。

AI型のサービスなら1枚数十円〜数百円・数十秒で作れるため、物件ごとに気軽に試せます。どのサービスを選べばよいか迷っている方はバーチャルホームステージング おすすめサービス7選も参考にしてください。

よくある質問

Q. バーチャルステージングとバーチャルホームステージングの違いは?

A. 違いはありません。どちらも物件写真にCGやAIで家具を合成する手法を指します。「バーチャルホームステージング」は実物のホームステージングのバーチャル版であることを強調した呼び方で、AIで自動生成するものは「AIステージング」「デジタルステージング」とも呼ばれます。

Q. バーチャルステージングの費用相場はどれくらいですか?

A. 方式によって大きく異なります。各社の公開料金では、プロのCG制作型が1枚数千円〜数万円、AI自動生成型が1枚数十円〜数百円です。実物のホームステージングは1物件あたり数十万円規模かかります。

Q. バーチャルステージングのメリットとデメリットは?

A. メリットは、費用が安い、納期が短い、反響が増えやすい、スタイル違いを何度でも作れる、居住中物件にも使える点です。デメリットは、内見時に写真とのギャップが生じうる、広告に使うにはCG注記が必要、AI型は仕上がりにばらつきがある点です。

Q. バーチャルステージング画像はそのまま広告に載せられますか?

A. 「CGによるイメージ画像です」等の注記を入れれば掲載できます。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則は、コンピュータグラフィックスを使う場合はその旨を明示するよう定めています。画像内への注記とポータルサイトのコメント欄での明記を併用してください。詳しくは不動産広告の写真ルールガイドを参照してください。

Q. 自分でバーチャルステージングはできますか?

A. AI型のサービスを使えば、専門知識がなくても自分でできます。写真をアップロードして部屋タイプとスタイルを選ぶだけで、数十秒〜数分で家具付きの写真ができあがります。ルームAIは無料で6枚まで試せます。

Q. 居住中の部屋にも使えますか?

A. 使えます。家具消し機能で今ある家具や生活用品を消し、新しい家具を配置できます。ただし家具で隠れていた壁・床・設備はAIの推測で描かれるため、設備の位置は元写真や現地で確認してください。

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